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中小企業専門家育成講座を受講しました。

第一東京弁護士会の標記研修を受講しました。
 テーマは、「中小企業政策と弁護士の活動」です。

 弁護士会の研修は、講師の弁護士としての体験談に基ずく実践的な研修が多いのですが、今回の研修は、私見を前面に押し出したちょっと風変わりな研修でした。個人的には、こういう研修のほうが好きですが、人によってはもっと理論的で客観的なものを求める方もいらっしゃるかもしれません。

 講師は、当会の元副会長の池内稚利先生です。経歴は、このような感じです。中小企業庁とのパイプが太い感じですね。

 顧問先が中小企業が多いからといって中小企業の専門家とは限りません。この点について以前書いた記事はこちらです。中小企業政策の中核は、中小企業基本法にあります。司法試験科目に会社法はありますが、中小企業基本法を勉強する機会はありません。また、この法律に従って動いている政策の流れみたいなものは、実務を通じて勉強するしかないというような側面があります。毎年制度が少しづつ変わっており、まとまった本がでるのを待っていたらいつまでたっても身に付きません。今回の講座は、このような中小企業政策のダイナミックな側面を説明し、弁護士の活動にどのように役立てるかという実践的なものでした。若手の弁護士も数多く参加して熱心にメモをとっていたのが印象的でした。

 私は、中小企業診断士の先生方の勉強会に参加しており、また、実際に、経済産業省及び金融庁から認定された経営革新等支援機関として中小企業診断士、税理士の先生方と連携して仕事を一緒にしていますので、非常に役に立つ講座でした。研修後には、講師との懇親会にも参加し、更に役に立つお話を聞くことができました。本講座は、専門家育成講座の第2回目で、今後も続いて開催されるので、継続して参加する予定です。

著作権法からみた小保方晴子氏のコピペ問題についての一考察

小保方晴子氏の論文がいろいろと問題になっているようです。
 私は法律家なので、法律実務家としての観点でしか発言できません。例えでいうと、テニスプレイヤーであった松岡修造さんが他のスポーツの解説をやっていますよね。それは、皆さん承知の上で、ありえる一つの意見として消費しているわけです。
 ですから、科学的な観点からの研究の成果については、追試の結果を待つとして、本考察は、あくまでも、著作権法という観点からの、法律実務家としての一考察です。

 他人の著作物のコピーアンドペーストが著作権侵害として違法になるかに問題を限定すれば、原則として違法です。
 それは、英語論文の特定の表現は別という限定は著作権法にないからです。別の観点からの例外はあります。定型的な誰が書いても同じようにならざるを得ないような文です。新聞の死亡記事のような文ですね。
 原則と例外のどちらにあたるか、どのような場合に著作権侵害になるかといえば、それは程度問題ですが、それを判断する人は誰か、ということが問題の本質なのです。
 もちろんそれは裁判所です。
 小保方晴子氏の論文が剽窃にあたるか否かは、最終的には、著作権者が裁判所に訴えて、判決がでるまでわかりません。
 著作権者は、そもそも当該論文を読まないかもしれません。読んで剽窃だと思っても、訴えないかもしれません。その理由は、手間、費用、利益とか、いろいろあると思います。そのような観点から、法律実務家としてアドバイスさせていただくこともあります。

 法律に従って判決によって結論がでる以前の問題として、研究倫理の問題があります。
 アドバイスする側の選択肢として、最終的に違法と判断されるまではフリーだと考える依頼人がいたとして、それまではどんどんやりたいという人から、法律論に限定してアドバイスしろといわれた場合、お薦めしないけど違法とは言い切れませんというアドバイスになります。依頼人の質問は結論を含んでいるので、それ以外の回答はないわけです。
 他の選択肢として、信頼関係を前提に、オープンで、どうしたらいいですか、と聞かれた場合、コピペは絶対にしてはいけませんというアドバイスになります。それは、統一的な観点からアドバイスをしようとすれば、研究倫理の問題としても、教育の問題としても同じ結論になるはずだからです。法律というのは、社会の一面を一つの観点から切…